温熱療法とは患部を温めることで血流やリンパの流れを良くし、新陳代謝を活性化させる治療法で、患部組織の緊張がほぐれるため疼痛などの抑制効果もあります。
また近年ではガンへの治療にも注目されるようになり、当院では少量の抗がん剤と組み合わせた治療法を導入しています。
私たちの体の中での反応(代謝)は酵素が行っています。
この酵素は体温が低いとその効果を十分に発揮できません。ところが、最近“低体温”の人が多くなっています。これはエアコンの普及によるものも多いですが、ストレスによるものも多いとされています。
血管は交感神経(収縮をつかさどる)と副交感神経(拡張をつかさどる)によって血流をコントロールしています。
しかしストレス社会では交感神経が過度に働いてしまい、血管は収縮している時間が長くなっているとされています。
このため、現代病である高血圧や冷え症が増えてきているのだと推測されます。
さらに、体温が1℃下がると免疫力は30%低くなるとされています。“冷え”を放置すると様々な健康被害が引き起こされ、がんまで発症してしまうことがあります。そのため元気な体になる、健康を維持するには“冷え”を何とかしないといけません。そこでポイントになるのが、ヒートショックプロテイン(HSP)です。
HSPはどんなストレスで受けた障害も修復してくれます。そのため、何となく体調が悪いとか体がだるいなどの原因がはっきりしない場合でも効果が期待できます。温熱療法はHSPを徐々に増加させるため、徐々に体調を改善していくことにつながるのです。
温熱療法には、全身を加温する方法(全身温熱療法)と、がんやその近くを温める方法(局所温熱療法)があります。がんに対する効果は41℃から43℃以上で特に強くなることが知られています。また温熱療法は通常は単独で用いるのではなく、放射線や抗がん剤の効果を強めることを目的に、放射線や抗がん剤と併せて使います。当院では少量の抗がん剤と併用して治療していきます。
治療効果は加温時間は長ければ長いほど効果が増しますが、加温時間が長くなるほど治療を受ける患者さんの負担が大きくなるため、45分程度で行っています。また毎日治療をするとがん細胞が熱に強くなり、温熱療法の効果が下がりますので、3日くらいは間隔を空けて治療します。
週に1〜2回治療するのが一般的ですが、患者様によっては1か月に1回の治療で良好な治療成績を得ている方もいらっしゃいます。
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